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2007年2月 3日 (土)

確定申告だ~!

確定申告の時期がやってきた。日本は会社で年末調整をしてくれるけれど、アメリカではサラリーマンもみんな、自分で確定申告をすることになっている。アメリカでは色んな利益を得る方法があるし、仕事もかけ持ちしている人が多いため、会社でいちいち把握できないからなのだそうです。

「皆やってることなんだから、できるでしょ」とは言っても、昨年は年の途中で渡米、ビザも一度切り替えていることもあり、これが結構複雑。ということで我が家では目下、毎日この手続きについて猛勉強しているところなのです。

「どうせ大した金額が返って来ないんだから、申告しなくていいんじゃない?」と私は元公務員らしからぬ提案をしたのだけれど、そうは行かないんだって。申告は「任意」なのでは無くて「義務」なのだとか。申告に関する不備で、ビザの更新が出来なかった人もいるそうで、アメリカ人でない私達は特にきちんとした手続きが必要なのだとか。

ともかく分からない事だらけだし、私の番号も必要なのでマンハッタンにある税務署へ行ってみた。一歩入ると、飾りは無いけれど小奇麗で閑散としている廊下。私としては前の職場に似ている、この雰囲気がちょっと懐かしい。窓口で番号をもらって個人の窓口へ。緊張して望んだ窓口だったけれど、その人は、夫が色々と投げかける質問を、あまり良く分かっていない様子。ともかく、まずは他の書類も全部書いて、一式で提出してくれと、そればかりだった。もう少し良い対応を期待していたけれど、思った以上にひどかった・・・。

仕方なく、頼むかどうかは別として、民間の会計事務所をのぞいてみることにした。アメリカの大手の会社で、マンハッタンでも良く見かける有名な看板。たいていビルの1階にあって、前面ガラス張りだから中が良く見えて、洋服屋さんみたいに入りやすい作りだ。受付のお姉さんに尋ねると、すぐに奥のデスクに案内してくれた。相手をしてくれたのは一番下っ端っぽい、大きな黒人のお兄ちゃん。あまりに手が大きいので、夫が真面目に話している横で、”この人の指輪はいったい何号なんだろう?”と想像してしまった。

そのお兄ちゃん、人は良さそうだけど、ちょっとテンポがずれ気味。何だか怪しくて可笑しい。そして、夫が散々ビザの話をした後で彼の口から出てきた言葉は

「それで、あなたは永住権持っていますか」

あの~。永住権が無いからわざわざ高いお金を弁護士に払って、ビザを取得して働いているんですけど・・・。というより、ビザが切り替わったとか、今ここで話していた内容は、何だったんですか?と言う感じ。

「永住権は持っていない」というと、やっと分かった様子で、ビザに関わる確定申告は複雑で携われる人があまりいないんだと説明してくれた。そして、名簿を見ながらビザに関する担当者を選んで電話をかけはじめた。と、ほっとしたのもつかの間。突然夫が彼に向かって、

「ビスタじゃない!」

と言ったので、彼の手元を見ると、説明しながら彼はメモ帳に「VISTA」と書いているではないか!!ぎゃははは!!ビザの事をビスタだって!ビスコのお菓子じゃないんだから~。お兄さん、面白すぎ~~。いやぁ~この人、海外旅行したこと無いね~、確実に。

夫の母親も、「あんた~大丈夫なのぉ?ザ」って言った事があったけど、あれ以来の楽しさ♪

電話の向こうの人も同じ事を感じたらしく「電話を代わって」と言われて、夫と電話を替わってた。無事に30分後にアポをとり、その場でお兄ちゃんとはバイバイ。私はここには二度と来ないだろうと思ったけれど、夫は「どうもありがとう。僕の会社近いんです。また会うかもしれませんね。よろしく。」とちゃっかり握手。いや~私的には、あのお兄ちゃん、もうすぐリストラされちゃうんじゃないか心配だなぁ。

お次に向かった先は、ビルの中の一室。同じ会社とは思えない程、また違う作り。受付には高価そうなソファーがあり、会計士ごとにお部屋が分かれている。皆、ドアを開けたまま相談しているから、中は丸見えで声も聞こえる。一人が帰るところで、会計士と出てきたが、服装がお金持ちそう。。うーん。ちょっと場違いの所に来ちゃったかな。

でも、相手をしてくれたのは、とても気さくなおばちゃんだった。受け答えもテキパキしていて、はっきり言って、すごく優秀そう。こちらは何度も「依頼するか分からない」って言ったけれど、かといって全くぞんざいな対応でも無く、態度もおおらか。夫の話も、どんどん理解してく様子だった。書類を見たいというので、夫の作りかけの書類を見ると、

「おおー、プアーマン。これ、自分でやろうとしたのね」

と何度も言うので、私は「プアー=貧乏」と思い、貧乏だから自分で頑張ってやろうとしたのね。と言っているのかと思った。後で聞いたら「まあ、かわいそうに」って意味なんだとか。外国から来たばかりでこれを自分でやろうとしたのね、って言ってたんだって。

そして、そのおばちゃん、一瞬、自室のドアを閉めて私達だけにこう言った。「私は税関にずっと勤めていたんです。日本も台湾もスペインも・・も、色々な国へ行きました。ビザも大変なお金がかかっただろうし、事情は分かっています」と言い出した。「税関のこれに関する質問のできる電話番号を教えてあげるから、かけてみなさい。それでも出来なかったら、いつでも引き受けるわよ」と言って電話番号をくれた。

こりゃすごい。

彼女がこの道のスペシャリストだったはずだ!元税関の担当者だったんだ!

一日にして、マンハッタンのいろんな階級の人に出会った気がしました。さあて、家の確定申告はどうなるかな~。

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